2054号車は、バスファンの中では「黒バンパー」の愛称で親しまれ、全国各地から多数のファンがこの車両を目的に撮影や見学に訪れており、日本全国を見渡しても同型の車両を維持している会社は僅少となっています。
2054号車を末永く活躍させるにあたり、乗務員による日々の点検、整備士による定期的な点検・整備や車検など、努力を惜しまず今日まで維持をして参りました。
この車両を今後も末永く運行し、ファンの皆さまの他、福島を訪れる皆さまに愛される車両として維持していきたいと考えております。

2054号車の特徴

メーカー
三菱
型式
U-MS726S
年式
平成3年式
原動機の型式
8DC10
車体の形状
リヤーエンジン
乗車定員
55名(運転席+補助席含む)
車両重量
12440kg
車両総重量
15465kg
長さ
1194cm
249cm
高さ
328cm

愛称の由来となっている黒バンパー。

車両上部のマーカーランプも特徴的。

側面の社名表記は金属でできています。

今では珍しいブルーの窓。

車内の窓枠付近には当時からのシャンデリアも設置されています。

座席のテーブルも当時のままです。

2054号車の歩み

1991年3月
貸切車両としてデビュー 福島支社に所属
1998年
全面リニューアル工事
(シート貼り替え、床のクリーニング、ボディの再塗装を実施)
2005年12月
二本松営業所にて貸切車両として転籍
2007年5月
相馬営業所に貸切車両として転籍
2010年3月
福島支社に貸切車両として転籍
2010年9月
貸切車両としての役目を終え、高速バスとして再デビュー
福島市内から近距離各地を結ぶ高速バスとして、通勤や通学の足として活躍
2012年6月
相馬営業所へ転籍し、常磐線の不通により開設された「相馬~仙台線(現在は運行終了)」の車両として活躍
震災復興の一端を担う車両でもありました。
2013年3月
郡山支社へ転籍し、郡山駅と福島空港の間を結ぶ「空港リムジンバス」として活躍
現在
空港リムジンバスの基幹車両として、福島県を訪れる方々の移動の足として活躍中

2054号車
リニューアルのポイント

1年半をかけて、古い車両感の良さを残しながら、約15年ぶりにリニューアル工事を実施しました。

Renewal point

01

座面のモケットを新調・床のクリーニングを
実施しました

デビュー当初からの特徴である「ワインレッド」の色を残すため、同じ色の生地を調達し、整備工場社員が1席ずつ座面を外し、清掃し張り替えを行いました。手作業でメンテナンスした座席をお楽しみください。

Renewal point

02

車両の各部再塗装や各種部品の
メンテナンスを実施しました

車両の第一印象である外面の再塗装を行いました。また、愛称である前面の黒バンパーも外し、丁寧に清掃作業を実施。安全・快適にご利用いただけるように細かなメンテナンスも行いました。特に、エンジンのメンテナンスでは通常、同型の廃車車両から付け替えを行うことが多いですが、本車両はエンジンを取り下ろし、可能な限り細部にわたり分解し、部品一つひとつを点検・整備し、古い車両ながら、新品エンジンと同様となるエンジンオーバーホールを実施しました。

Renewal point

03

キャッシュレス機器を導入しました

より多くのお客様にご利用いただけるよう、キャッシュレス機器を導入しました。これまでは現金・回数券のご利用が主でしたが、クレジットカードタッチ決済、各種コード決済や電子マネー(nanaco、WAON)がご利用いただけるようになっております。今後は、交通系ICカードの導入も予定されており、幅広い決済手段にてご利用いただくことができます。

2054号車
主な運行路線

空港リムジンバス「郡山〜福島空港」

※車両運用の都合で運行しない日もございます。